Jリーグは地元密着型をコンセプトに、各地にプロチームが誕生することで総合的なレベルアップに成功したと言えるでしょう。その影響がわかりやすい形として挙げられるのが日本代表で、サッカーA代表はフランス大会からアジアの代表としてワールドカップに連続出場を決めているだけでなく、各年代別でも世界大会に進出するほどです。
そんな日本代表、Jリーグの実力を脅かしているのが隣国の中国です。
実際にアジアチャンピオンズリーグでも出場するJリーグチームを簡単に撃破し、中国のトップチームが連続優勝しています。
何故ここまで急速に力をつけたのかというと、それは中国スーパーリーグとJリーグの考え方の違いにあります。Jリーグは先に言ったとおりに地域密着型であり、一つの利益をチーム全体に分配することによって総合強化を図るという形です。
中国の場合ではサッカーを国技と位置付けて、国家主導で国家予算を使ってリーグ運営を行っています。その国家予算の大半は国主導チームに流すことで集中強化を行い、その特定のチームだけは海外の有力選手や監督を招聘し実力を向上させているのです。
それ以外のチームは中国の経済発展で得た経済力を使い、例えば株式投資をして得た巨額のお金をチーム運営に使っているという形です。
中国は経済発展した国力をそのままサッカーに使うことで、短期間で飛躍的に実力を伸ばしたと言えます。
しかし中国代表は、日韓ワールドカップ以降出場を決めておらず、これは海外の選手の実力でアジアを勝ち抜いているだけで、全体のレベルが上がっているわけではないという証拠です。
もちろん中国も国家予算を使って10代に英才教育を行い育てていますが、それが結実するには時間がかかります。
日本が取るべき道の地元密着型は間違っていないので、少年少女がサッカーを楽しめる環境を用意し、クラブチームや大会を充実させることが重要でしょう。