世界のサッカー界で最大のライバル関係にあると言われ、両国が対戦する際には世界中の注目が集まるのが南米の2大強豪国であるブラジルとアルゼンチンです。どうしてこの2つの国が互いを強く意識する傾向にあるかというと、まずやはり南米の中で面積が際立って大きい2か国のため、互いが気になる部分があると言われます。
そして、ブラジルはアフリカ・欧州など世界中の移民から成る国であるのに対し、アルゼンチンはスペイン移民が中心の国のため、サッカーのスタイルもだいぶ異なります。
似たサッカーではなく違うサッカーをやっているため、両国は我らのやっているサッカーこそが南米一素晴らしいサッカーであることを証明するために対戦する際は必死になって戦います。
具体的な戦績は、ワールドカップ優勝回数ではブラジルが5回優勝しているのに対し、アルゼンチンは2回と数字的にはブラジルが上回っています。ただし、アジアでいうところのアジアカップ、欧州で言うところの欧州選手権に相当する南米選手権(コパ・アメリカ)に関してはブラジルが優勝8回であるのに対し、アルゼンチンは14回も優勝しており、強さに関しては5分5分といったところです。
選手で見ても同じくらいの数の世界的な選手を輩出しています。
まず、ブラジルで言えばペレ、ジーコ、ロナウジーニョ、ネイマールといったあたりが特に有名です。続いてアルゼンチンでいうと、マラドーナ、バティストゥータ、サネッティ、メッシといったあたりが世界的によく知られており、多数のFIFA年間世界最優秀選手を輩出しています。
サッカー界には2大レジェンドと言われる南米出身の2人のプレーヤーがいます。
まず、ペレは1940年生まれの元ブラジル代表FWで、1956年にブラジル名門チーム・サントスFCにてプロデビューしました。そして、チームの主力として活躍していたことが評価されてブラジル代表入りし、当時若干17歳だったものの背番号10をつけて1958年のW杯を戦い、1次リーグからゴールを重ねていきました。決勝でも得点を記録してブラジルのW杯初優勝に大きく貢献し、この大会はペレの大会であるという風に語り継がれています。
その後、1962・1966・1970年のW杯にも出場して1962年・1970年のW杯でも優勝しているため、W杯では3度の優勝を経験しています。
1971年には代表を引退しますが、1974年まではサントス、1975年から3年間はアメリカで活躍し1977年に現役引退しました。現役時代の輝かしい実績から、今でもサッカーの神様と世界中で称されています。
続いて、マラドーナは1960年生まれの元アルゼンチン代表MFで、1976年に地元のチームからプロデビューしました。1977年には代表デビューして1978年のW杯メンバーからは外れてしまいましたが、1982年のW杯では背番号10番をつけて初出場を果たし、2得点を挙げました。
続く1986年のW杯では、1次リーグからチームの大黒柱として活躍し、その中でもイングランド戦で決めた5人抜きゴールはサッカー界の歴史に残るスーパーゴールとして今でも人々の心に残っています。
マラドーナの大活躍によってアルゼンチン代表は2度目のW杯優勝を果たし、彼はレジェンドの仲間入りをしました。
1990年・1994年のW杯にも出場したのち代表を引退し、1998年にボカ・ジュニアーズにて現役引退しました。
基本的にはMFながらセリエAで得点王を獲ったこともあるほど得点力が高いのが特徴で、彼のようなプレーヤーになることを目指している選手が今でも世界中に沢山います。